2014.10.07	第 9日目

トｳ―ルからロアール河古城巡り往復観光（トｳ―ル泊）

今日はトｳールからロアール河に沿ったアンポワ―ズ､ショノンソー､シャンポール､ブロワ
などの古城を巡る一日です｡この辺りは､英仏戦争（1337－1453）のあと､王侯貴族が
次々に城を建てたところですね｡

９月２９日にニースに着いてから10日を経過しその間西へさらに北へ移動してきましたので､
だいぶ日の出が遅くなってきましたね｡
昨夜の雨は幸にも止み､まだ靄の残っている中､9:00トｳールをバス出発です｡

まずは　アンポワーズ城の外観をロワール河越しに見物｡



此処は､15世紀から16世紀にかけて建造され､その後８人の王の城でした｡
１５１５年フランソワ１世は当時６４歳のレオナルド･ダ･ヴィンチをこの城にイタリア
から招き､ダ･ヴィンチは晩年の３年間を此処で過ごしたことで知られています｡



ただこの城では1560年当時の幼いフランソワ２世の王政を握っていたギ―ス公に
対する陰謀が発覚し､1200人のプロテスタントが城壁やバルコニーに吊るされて
絞首刑となり､死臭のため街を出ていくことになった（アンポワーズの虐殺）事件が
あり､現在の静かな佇まいから信じられぬような歴史を持つ城でもあります｡

次いで､シュノンソ城へ｡ここは城の中に入って観光です｡



プラタナスの長い並木路を通って進むと カトリーヌ･ド･メデイチの庭園とデｲアーヌ
の庭園が広がり､　シュノンソー城が全景を現します｡

ここは1513年に着工されたものですが､結局国王フランソワ1世の所有となり､
その子アンリ2世は愛妾のデｲアーヌ･ボアチエに贈り､王が死ぬと王妃カトリーヌ･
ドメデｲチが我が物とし､彼女の死後､アンリ3世の妻のものとなり､更にアンリ四世
の愛妾が居城とし､さらにその後ヴァンドーム公爵夫人のものとなり､更にはフランス
革命の前後大地主クロード･デﾕパンの夫人が買収し､・・・・・・・・・｡

このように多くの夫人がこの城にかかわり､そのほとんどがこの城を愛して増築､
内装の改修､庭園の増設などに力を注いだため､この城は｢6人の奥方の城｣とも
別称されています｡

１１:４５　シュノンソー城を出て シャンポール城へ｡

城の横にあるSt.Michelで野菜スープ､ビーフ頬肉､苺のシャルロットの昼食後､入場｡

ここはこのロアール河流域にある城の内で最大のもの｡敷地総面積は5500ヘクタール
（パリ市の面積に匹敵）｡もともとは狩猟用の離宮として建てられたものが始まりだが､
弱冠20歳で王位に就いたフランソワ1世が即位直後のミラノ遠征でイタリアルネッサン
ス文化に触れ､帰国後ただちにこの城の建設に着手､1547年完成させたもの｡

部屋数440､暖炉365､階段も７４もある堂々たるものですね｡

フランソワ1世はダビンチをイタリアがら呼び寄せたことは､先に記したが､この城の
設計にもダビンチの発想が取り入れられ､特にこの城の二重螺旋階段はダビンチ
の設計だろうとする説が強いようです｡

屋根の上から敷地を眺めましたが 何しろ5500ヘクタール､パリ市域に匹敵する
のですから境界は漠として視野の外でした｡



敷地内には掘割も走っており､この掘割越しの城の写真がよくつかわれているるので､
シャンポール城を出る前に小走りに行って撮ってきました｡



次はバスで移動し､ブロア城です｡

ブロア城はブロアの街の高台にあり､ブロアで生まれたルイ12世がフランス王に就いた
1498年からアンリ4世が宮廷を巴里に移すまで約100年間フランス王室の第1城であり､
7人の王と9人の王妃が住んだ城でもあります｡

もともとはブロア伯爵の居城であったものをルイ12世が造り直して以来､フランソワ1世､
ガストン公と5世紀にわたて４つの翼が増改築され､建築様式の変遷が一か所で判る城
としても有名です｡

なお､ジャンヌダルクが1429年オルレアンに向かって初陣に出発したのも この城から
ですね｡

最初の建物は､入口にルイ12世の乗馬像が飾られたルイ12世の翼です｡
赤レンガと灰色の石を組み合わせたゴシック様式ですね｡（1６世紀初め）

次のフランソワ１世の翼は､シャンポール城同様､ダヴィンチ流の二重螺旋階段が
備えられています｡

その他オルレアン公ガストンの翼は１７世紀の古典様式で それぞれ違った味わい
がありますね｡

内部も一通り廻りましたが､ルイ１２世棟は現在美術館となっていて､１６世紀から
１９世紀にかけてのタピストリーや彫刻､絵画､装飾品が展示されていました｡

フランソワ１世棟の内部は色彩豊かに装飾されていて１６世紀の雰囲気が豊か
です（ただ家具な度は２１世紀になってブロワ市が当時の様式をまねて再製した
ものだそうです）｡

カトリーヌ･メデｲチ（この城で死没）の部屋や､アンリ３世が王位を巡る競争者ギーズ
公アンリ１世を 近衛兵に命じて暗殺させた部屋などもありました｡

どんな美麗な城でも､必ず血腥い事件がつきもののようですね｡

内部の見学を終えて､ブロア城の展望台から 周囲の景観を楽しみました｡



ブロアの街の家々の屋根と煙突の形が面白かったですね｡

１７時過ぎブロア城を出て､トｳールに向かい､１８:２０トｳール駅前のグランドホテル
に帰着｡今夜も此処に連泊です｡

夕食は近くのBRASSERIE LUNVEで､山羊のチーズパイ､サーモンライス､チョコ
レートケーキ｡



夕食後 トｳール駅前を少し散歩し､後はホテルでノンビリしました｡

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